使用する神格：グレートオールドワン　イゴーロナク

アーティファクト：イゴーロナクの手
　(キーパーコンパニオンP50参照)

魔術書：グラーキの黙示録12巻
　(キーパーコンパニオンP16参照)

使用呪文：
＜イゴーロナクとの接触＞
　（キーパーコンパニオンP50参照)
＜記憶を曇らせる＞
　（基本ルルブP255参照）　
＜悪霊退散＞
　（基本ルルブP249参照　本シナリオ　1　2　）

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　10年前の記憶を無くした犯人である花鶏くいな、10年前の被害者で今回の犯人である笹五位まさる、10年前犯人を殺せなかった斑鳩けんじ。HO1は全てを話してくれない上司を信じきれるか、HO2は10年前家族を奪われた憎しみをどうするのか
HO3は守るべき友人が殺人鬼だったと知り、何を思うのか。NPCや探索者の、家族愛、友情、憎悪、などがテーマとなっています。

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　19世紀　初頭
イゴーロナクの手とグラーキの黙示録12巻を、イギリスの貿易商が持ち込んだことが全てのはじまり。イギリス貿易商からグラーキの黙示録12巻を見せられた花魁は、自分の趣味である動物殺しという悪意をイゴーロナクに気に入られ、体をのっとられる。本能のままに殺人を繰り返し、狂ってしまう。笹五位の主人はそれでも花魁を守ろうとする。成長した花魁の娘は狂った母親に耐え切れず、世間に暴露するも、鬼の子として、イゴーロナクの手とグラーキの黙示録と共に、町を追い出される。花鶏家は全国を転々としつつ、イゴーロナクの手と本を保管していた。

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　2008年10月(事件の一ヶ月前)　
花鶏は笹五位まさると出会う。笹五位に一目惚れし、どうにか両思いになろうと奮闘するも悉く失敗。イゴーロナクの手とグラーキの黙示録を父親の書斎で発見し、まじないの一種だと勘違いし、呪文＜イゴーロナクとの接触＞を覚える。花鶏は狂っていく。花鶏の中の"彼を振り向かせたい、私だけのものにしたい"　という想いは、
"振り向かないなら、狂わせればいい。壊せば私のものになる"　という悪意へと変化していった。

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　2008年11月
花鶏くいなは、自分以外の人間は笹五位まさるに必要がないと考え、笹五位まさるの家族を殺害する。

笹五位まさるは呪いの効果で家族を殺す夢を見て、夢に抗えず、殺人に手を染めてしまう。

笹五位まさるが帰宅すると、花鶏くいなが再度告白するために殺害現場で待ち構えていた。笹五位まさるは発狂し、その声で近所の人が駆けつけ警察へ通報する。数日後、笹五位まさるが入院している病室へ花鶏くいなが訪れる。花鶏くいなはイゴーロナクの手を笹五位まさるへ渡す。イゴーロナクは笹五位まさるも乗っ取ろうと考えていた。笹五位まさるは恐怖し、花鶏くいなが犯人であると斑鳩けんじに相談する。当時警部補だった斑鳩けんじは呪文＜悪霊退散＞を用いて花鶏くいなからイゴーロナクを退散させ、記憶を消す事に成功する。しかし、魔力不足で笹五位まさるの記憶を消す事はできなかった。むしろ呪文は失敗し、より鮮明に事件の全てを焼き付ける事態に。花鶏くいなは花鶏の家族と共に県外へ引っ越す。

斑鳩けんじは、花鶏くいなが自らの意思で殺人を犯していないと考え、事件の真相を隠すため、警察署内上層部の記憶を時間をかけてすべて曇らせる。
 

　2018年12月
笹五位まさるの妻、ともえが殺害される。
犯人は10年前笹五位まさるに家族を刺殺された当時の男子高校生だった。笹五位まさるは発狂してしまう。ともえの幻覚を見るようになった。頭では分かっていても、ともえが生きている幻覚を見る。ともえの死を受け止められない状況の笹五位まさるは、街で友人と笑いながら歩く、花鶏くいなを見かけてしまう。心は殺意に染まっていく。なぜ愛しい人を2度も失わなければならないのか、なぜあいつはのうのうと生きて笑っているのだ、と。笹五位まさるは、復讐を誓う。花鶏くいなと同じ物を使い、自分と同じ状況にし、花鶏くいなが一生苦しむように。イゴーロナクに乗っ取られていく彼は、殺意よりも壊れていく自我に対しての恐怖が大きくなる。止めたいと思い始めるも、自分では止める事ができないほど、イゴーロナクと一体化していた。笹五位まさるは自分を殺してもらうために、HO2を事件捜査に巻き込む。